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WordPressのテーマを選ぶ時、ちょっと考えてほしいライセンスとコミュニティの話

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WordPressは「テーマ」をインストールして、ページの見た目や機能を変更することができます。WordPressは世界中にユーザーがいるので、たくさんのテーマが配布されていますが、テーマを選ぶ時、まずは見た目の美しさや機能性に目が行きます。そこでぜひ注目してほしいのはライセンスの違いです。大きく分けると、WordPress.org掲載テーマをはじめとする「ライセンスが100%GPLのテーマ」、「それ以外のライセンスのテーマ」の二つに分けられます。今回は、わたしのようなユーザでも「100%GPL」テーマについて知った方がいい理由について書きます。

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ライセンスってなに?

ライセンスは、ライセンサーとライセンシーの約束

誰かが作ったものには「著作権」があり、他人が無断で使うことはできません。そこで著作権は作者が保持したまま、「使ってもいいですよ」という許可を与えるものが「ライセンス」です。ライセンスはGPLやMITなど有名なものから、「○○は使用可」「○○は使用不可」というのもライセンス。「著作権を保持する人」と「使いたい人」のあいだの約束です。

WordPressはGPL GPLの4つの自由

WordPressのライセンスは「GPL」です。それによって、だれでもWordPressを実行する・複製する・改変する、再配布する、ことが許可されています。誰でも使えてソースを見ることができるので、問題があれば修正され、より良い方法が提案され、バージョンアップを続けています。この自由は、あらゆる人に向けたものです。国籍も思想も目的も関係なく、全ての人が等しく自由です。

100%GPLテーマとは?

テーマはPHPファイルやCSS、JavaScript、画像でできている

テーマは、PHPファイルの他にCSSやJavaScript、画像などでできています。テーマは誰でも作れて、有償配布・無償配布するのも自由です

個人的にテーマを作って使用する、というときは何も気にすることはありません。自由にデザインして楽しみましょう。「Web制作者が依頼を受けてWordPressのテーマを作る」時も、これにあたります。テーマファイル一式を納品しますが、配布ではなく、あくまで制作代行です。

Web制作者は制作代行

しかし、有償無償に限らず「テーマを配布する」場合、使用を許可するためのライセンス設定が必要になります。
PHPファイルはWordPressを利用して動くので、必然的に「GPL」です。一方、CSSやJavaScript、画像などは、テーマ作者に著作権がある場合、ライセンスを自由に設定できます。
しかし、WordPressのコミュニティでは、テーマを配布する場合、CSSやJavaScript、画像なども含む全てで「GPL」を選択する、「100%GPL」を推奨しています。例えば、WordPress.orgのテーマディレクトリに掲載されるのは100%GPLテーマのみです。

100%GPLのテーマを配布すること

テーマが100%GPLだと GPLの4つの自由がテーマにも適用

100%GPLを選択するということは、作者はじぶんの作ったテーマのファイル全てに、WordPressと同じ4つの自由を許可するということです。これって結構すごいことだと思いませんか?例えば有償の場合、「使用回数だけライセンスを購入してほしい」「テーマをコピーしないでほしい」と考えて普通です。
しかし、100%GPLのテーマの作者は、自ら選んで4つの自由を許可してくれています。

100%GPLとコミュニティとは?

100%GPLのテーマの中でも、WordPress.orgのテーマディレクトリに掲載されているテーマは少し特別です。

  • ダッシュボードからインストール、アップデートできる
  • テーマレビュアーのレビューを受けられる
  • コミュニティに支持される、WordCampで登壇できる

WordPress.orgのテーマディレクトリに掲載のテーマは、ダッシュボードからインストールでき、サーバーへアップする手間がありません。アップデート通知にも気がつきやすいです。
また、レビュアーのレビューを受けているので、一定の品質が担保されています。しかし、規約通りにテーマを作るのは容易ではなく、実は結構ハードルが高いものなのです。レビュアーもボランティアのため、常にテーマ申請はレビュー待ちの長蛇の列、公開までの道のりは長いのです。
そんな大変な思いをして、「コミュニティから支持される」「WordCampで登壇できる」というのは、そんなに魅力的でしょうか?

コミュニティとは誰か?

せっかく作ったテーマでも、コピーされたり再配布されるようではビジネスにならないのでは?と、わたしも思います。しかし実際にWordPressでビジネスをしている人はたくさんいます。その秘密を知ることができるのがコミュニティや、WordCampです。
例えばWordCampでは、テーマやプラグイン作者の登壇は「100%GPLプロダクトのみ」という決まりですが、100%GPLでないプロダクトの作者、ユーザーの来場も歓迎しています。「100%GPL以外を排除する」のではなく、「100%GPL作者を応援したい」というのがスタートだからです。

わたしもコミュニティの一人

コミュニティとは、WordPressが好きなすべての人です。つまりわたしもコミュニティの一人。コミュニティが魅力的でなければ、支持を得るメリットはありません。一人ひとりは微力でも、ユーザーも100%GPLを知って、それを選択して応援することが、コミュニティを魅力的にするひとつの要因になる、と思っています。

100%GPLでないテーマ・プラグインにも、すてきなものがはたくさんあります。本当はすごい!使いたい!褒めたい!!と思っても、わたしはWordPressの100%GPLの考え方が好きだし、応援したい。ライセンス違反でなければ、何を選択するかは作者の自由です。グッと耐えて、いつかこっちにきてくれたらいいな、という気持ちでこの記事を書きました。

おわりに

コミュニティにはいろんな人がいます、たくさんの考え方や個人の意見があって当然です。ここで書いたことはわたしの個人的な見解であることを明記しておきます。
いま、100%GPLでないテーマを配布、または使用している人を責める、変更を強いる気持ちは全くありません。ただ、作者が「100%GPLに変更しよう」と思った時、「それはいい考えだ!賛成!」と言ってくれる人が増えるといいな、そのためには知ることかもしれない。という気持ちで書きました。

わたしは何も公開していないただのユーザーです。しかし、わたしのようなユーザーでも、同じ立場の人に呼びかけることはできる。例えばWordPressに貢献している企業・個人のプロダクトを選ぶ、100%GPLのテーマやプラグインを選ぶ、好きなものには☆をつける。コミュニティがずっと魅力的であるように、微力ですがじぶんにできる応援をしたいです。

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